NTTグループカードとは、NTTファイナンスの固定電話、Wi-Fiやネット通信料、携帯電話どれか1つでも利用していれば、お得に使えるクレジットカードのこと。
そんなNTTグループカードを法人カードとして使ったらどうなのでしょう?お得に使えるのでしょうか?
NTTグループカードの年会費やポイント還元率などの基本情報を紹介させていただきながら、実際法人カードとして使った場合、本当にお得に使えるのかを検証していきたいと思います!
※NTT グループカードは2024年7月31日をもってサービスを終了しています
目次
NTTグループカードってどんなカードなの?
まず、NTTグループカードの年会費、お得な特徴、便利なサービスなど、カードの特徴を1つ1つ調査したので順番に説明していきますね。
NTTグループカードの年会費は実質無料!
NTTグループカードの年会費は、1,200円(税抜)ですが、Web明細にすれば年会費が実質無料になります。
法人カードでも年会費無料のカードはごくわずかなので、年会費無料というのはコスト面でかなりメリットがあると言えるでしょう。
また、利用明細が1枚ならまだいいものの、法人利用となれば、5枚、10枚…と枚数も増え、保管も大変。
でも、Web明細であれば気になった時にさかのぼって確認できますし、決算や提出書類で必要の際には、紙で欲しい分だけ印刷し保管しておくこともできます。
どうしても、紙明細にしたい場合は、会員専用Webサービス「MyLink」から変更することができますが、会社の経費、確定申告などの関係をきちんと管理できるようであればWeb明細にした方がお得です。
毎月のNTT系の利用料金がキャッシュバック!
NTTグループカードには「おまとめキャッシュバックコース」「ポイント・プレゼントコース」の2つのポイントがありますが選ぶのであれば「おまとめキャッシュバックコース」がお得です。
「おまとめキャッシュバックコース」は、NTTの通信料金が月間の利用金額によってキャッシュバックの金額が変わるコース。
キャッシュバックの対象になるのは、NTTグループのさまざまな通信サービスで
- NTT東日本、NTT西日本
- NTTコミュニケーションズ
- OCN
- WAKWAK
- plala
- ひかりTV
- @nifty
- BIGLOBE
- おまとめ請求
これらのサービスの利用金額と毎月のショッピング利用金額の合計からキャッシュバック率が決定されます。
(キャッシュバックコースでは利用サービスの通信料金の上限が、15,000円と決められているので、毎月のNTT通信料金を把握しておくことが必要です。)
月間カード利用総額とキャッシュバック率の関係は次の通りです。
月間カード利用総額 | キャッシュバック率 |
0~2万円未満 | 0% |
2~4万円未満 | 1.5% |
4~6万円未満 | 3% |
6~8万円未満 | 4.5% |
8~10万円未満 | 6% |
10~20万円未満 | 10% |
20~30万円未満 | 18% |
30~40万円未満 | 28% |
40~50万円未満 | 38% |
50~60万円未満 | 50% |
60万円以上 | 60% |
キャッシュバック率は、利用料金によってかなり変わるので、使えば使うほど還元率も上がり、NTTの通信料金を安く支払うことが可能。
毎月、50~60万円くらいのカード利用額がある法人、個人事業主の方であれば、それなりにキャッシュバック率は高いですが、10万円くらいであれば1,000円前後のキャッシュバックなので正直、すごく得!という訳ではありません。
ちなみに「ポイント・プレゼントコース」を選んだ場合、利用金額1,000円ごとに10ポイント貯まり5,000ポイントが貯まればボーナスとして500ポイントがプレゼントされます。
通販と連携したNTTグループカード専用ポイントモール「倍増TOWN」で商品を購入すればお得にポイントを貯める事が可能です。
この場合も、仮に5,000ポイント (利用50万円) で500ポイントのボーナスをもらっても、還元率は0.66%とそこまで高い還元率でもないのでお得!という訳はありません。
なのでキャッシュバック、ポイント、どちらのコースを選んだとしても、法人カードとして使うのであればそこまでお得なわけではなさそうです。
であれば、キャッシュバックが法人向けのJCB法人カードや、還元率の高い「オリコEX Gold for Biz」あたりを選んだ方がお得に使えそうですね。
NTTグループカードは電子マネーにもしっかり対応!
NTTグループカードは、
- モバイルSuica
- SMART ICOCA
- 楽天Edy
- nanaco
これらの電子マネーにチャージができ、ポイントが付きます。
交通手段としてJRを利用であればSuica、ICOCAでポイントは貯まりますし、nanacoは唯一、税金を支払える電子マネーなので、かなりのポイントを貯めることが可能です。
また、Edyに対応しているクレカは20社以上ありますが、ほとんどがEdyへのチャージではポイントが付きません。
でも、NTTグループカードであればチャージ時、利用時の2回ポイントが付与されるので、かなりお得!
法人カードとなると、電子マネーを利用できる種類が少なく、前払いの電子マネーは、ほとんど法人カードからチャージはできません。
なので、NTTグループカードで電子マネーを賢く利用すればかなりのポイントを貯めることが可能!
キャッシュバックコースを選んだ場合、残念ながらポイントをもらうことができませんが、キャッシュバック率を算定する金額にはきちんと含まれます。
NTTグループカードを使えばガソリンが安くなる!
出光のガソリンスタンドでNTTグループカードを使うとガソリン代の値引きを受けられる「出光キャッシュバックシステム」
全国4,200ヶ所にある出光ガソリンスタントでの月間利用額にに応じて、出光限定のポイントが付与。
利用金額は、ガソリン、軽油、灯油の他、車の点検や修理、洗車の代金なども含まれ、獲得したポイントを使い翌々月のガソリン、軽油代のキャッシュバックを受けられるというシステムです。
出光のポイントは、出光での利用10,000円につき1ポイント。
翌々月にガソリン(ハイオク、レギュラー)が1ポイントで1リットルあたり2円がキャッシュバックされます。軽油の場合は、1リットルあたり1円です。
利用額が大きく、ポイントを貯めれば貯めるほど、値引き額も多くなります。
月間利用額 | ポイント | 値引き |
1,000円~10,000円未満 | 1ポイント | 2円/L |
20,000円の場合 | 2ポイント | 4円/L |
50,000円の場合 | 5ポイント | 10円/L |
100,000円の場合 | 10ポイント | 20円/L |
200,000円の場合 | 20ポイント | 40円/L |
キャッシュバック率は、利用料金によってかなり変わるので、使えば使うほど還元率も上がり、NTTの通信料金を安く支払うことが可能。
毎月、50~60万円くらいのカード利用額がある法人、個人事業主の方であれば、それなりにキャッシュバック率は高いですが、10万円くらいであれば1,000円前後のキャッシュバックなので正直、すごく得!という訳ではありません。
出光でよく利用するようだったら、ガソリンが値引きされるので、お得にガソリンを給油することができます。
ポイントの有効期限は1ヶ月。
なので、翌月以降も出光を使わないと特典はもらえません。
また、キャッシュバックされる給油量に上限があり、ハイオク、レギュラー、軽油すべて月間100リットルまでとなっています。
そしてもう1点、出光でキャッシュバック対象になった利用金額は、NTTの通信料金のキャッシュバックの対象にはならないので注意しましょう。
注意点から見てもわかるように、法人カードとして使う事を考えると、ポイント制限が意外と厳しく、月間の給油上限も低いのが気になります。
仕事上、本当に車を使う機会が多くガソリン代の値引き、ポイント還元率を意識するなら、、ガソリン会社と提携した法人カードを選んだ方がお得に利用できそうです。
年会費無料にもかわらず充実した補償サービス
NTTグループカードには、
オンラインショッピングで購入した商品の破損・盗難・火災などによる損害を購入から90日間、100万円を限度に補償してくれる「オンラインショッピング安心サービス」
NTTグループカードで購入した商品が破損、盗難、火事などによって損害を被った場合、購入から60日間、100万円を限度に補償してくれる「お買物安心補償サービス」
病気やケガなどで、旅行をキャンセルした場合、NTTグループカードで支払った旅行代金について、キャンセル料を補償してくれる「ネット予約キャンセル補償」
NTTグループカード会員専用サイト「MyLink」のID、パスワードを盗まれ、NTTグループカードのポイントアップモール「バイゾウTOWN」経由での身に覚えのないショッピングの利用請求があった場合の請求を取り消すサービス「バイゾウTOWN安心サービス」
と年会費無料にもかかわらず、NTTグループカードは様々な補償サービスが受けられるもの魅力の1つです。
しかし、一般の方であれば満足いくサービスかもしれませんが、法人、個人事業主の方で利用する場合だと少し物足りないように感じます。
であれば、年会費を払ってでも出張などのトラベルサービスや四半期利用レポートなど、ビジネス向けのサービスが充実している法人カードの方が使えそうです。
NTTグループカードを法人カードとして使う必要は本当にある?
NTTグループカードの特徴を、法人カードとして使うならどうか?という視点から色々見てきましたが、法人カードとして使うとなると、ちょっと機能が不足気味。
その大きな理由が旅行保険。
NTTグループカードには国内旅行保険、海外旅行保険も付帯していないので、、出張が多い経営者の方であれば、自分で保険に加入する必要がありますよね。
追加カードも無いので、立替経費の精算業務の手間を省くために、社員にクレカを持たせることはできませんし、ポイント還元率が高いクレカというわけではないので、頻繁に使うメインカードとしては、個人的にはあまりおすすめとは言えません。
法人カードのメインカードとして使うのであれば、年会費を払ってでも還元率や、ビジネスにおいて充実したサービスを受けられる「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」や「オリコEX Gold for Biz」が使いやすくておすすめです。
インターネット料金、固定電話、携帯電話料金などNTTの通信費はもちろん、経営する際に必要な家賃や光熱費などの固定費、公共料金を法人クレジットカードを利用して支払い、その分ポイント還元した方が断然お得ですからね!
NTTグループカードはサブカードとして使うのがおすすめ
NTTグループカードを法人のメインカードとして使うのには物足りないのですが、少しでも会社に掛かるコストを減らしたいと思うのであれば法人カードのサブカードとして使う方法がおすすめ!
この場合の条件は、
- Web明細にして年会費を無料にする。
- 会社の通信関係設備を全てNTTの通信サービスに変更する。
- 仕事上で使うガソリンスタンドは出光と徹底する。
であれば、最低限のコストで還元率に応じた割引きが適用され、毎月支払いを行う通信費用を少しでも抑えることが出来ます。
NTTグループカードをサブカード、法人カードのメインカードとしておすすめなのが「JCB法人カード」

JCB法人カードは、数ある法人カードの中でも年会費が格安でありながら、付帯保険、ビジネスサポートなど、十分すぎるサービスを付帯しています。
はじめて法人カードを持ちたい、カードを手軽に、便利に使いたいという方にはおすすめの法人カードです。
NTTグループカードゴールドなら法人カードとして使える?
NTTグループカードには、ゴールドカードも存在し、利用金額が年間100万円以上で次年度年会費が無料になります。
先ほどご紹介したNTTグループカードのキャッシュバック、ポイントコース、補償サービス内容にプラス、
ホテルや旅館などを優待価格で利用できる「クラブオフ」などの充実した付帯サービス。
年間最高300万円まで補償してくれるショッピング保険、海外旅行傷害保険は自動付帯で最高5,000万円の補償。(国内旅行傷害保険は利用付帯で最高5,000万円までを補償)
傷害・疾病治療費用、救援者費用も200万円まで。携行品損害も50万円まで補償するなど充実した補償内容となっています。
が、やはり年間100万円以上使うの出れば法人、個人事業主の方向けに作られた法人カードを使った方がお得かと思います。
例えば、「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」は、年間に200万円以上の利用で年会費10,000円 が無料ですし、「オリコEX Gold for Biz」は、年間の利用額に応じてポイントの還元率が高くなるので、法人カードとして使うのであればNTTグループカードゴールドよりお得に使えるでしょう。
NTTグループカードは法人カードとしては不十分
NTTグループカードは、年会費無料で、NTTを利用していれば一見、法人カードとしてお得につかえそうですが、ビジネスで使うクレジットカードとして見ると不十分と言えるでしょう。
やはり、法人で使うのであればビジネス用として発行されている法人カードが断然お得です。
NTTグループカードのように年会費無料のクレジットカード言うのは、コスト面から見ると魅力的です。
どうしても年会費無料にこだわりたい、NTT通信料を安く済ませたい、という場合は法人カードのサブカードとして使ってみるのもいいと思います。
しかし、必ずしも年会費が無料だからお得、有料だから損、ということではありません。
年会費がかかってもポイントの還元率、付帯サービスなどでお得な方が会社にとってもメリットが多いはずです。
法人カードを選ぶ際には、コスト面や還元率、付帯サービス、補償など、何を1番重視するのかをきちんと考えたうえで、自分の会社の目的に合った1枚を選ぶかが最も重要と言えるでしょう。